麻機の野鳥 21
25 カルガモ Spot-billed Duck
麻機(あさはた)では一年中普通に見られる。
カモのオスは繁殖期になると美しい衣に着替えるものが多いが、カルガモのオスは一年中メスと同じ様な茶色の地味な羽のままである。そのためオスメスの識別は難しい。
麻機で繁殖が確認されているカモ(アヒルは除きます)はカルガモだけです。カモの仲間で、きれいな夏羽になるグループは大概一年ごとにペアの相手を変えていると言われます。ハクチョウやガン等の大型のカモの仲間は一年中同じ羽色で、このグループはペアの相手を生涯変えないと言われています。カルガモはどうなのでしょうか?衣は変えないけれど、つがいの相手は変えているような気がします。
ハクチョウ等は家族で行動を共にします。子育ても両親が協力してやります。ところが、カルガモは子育てはメス親に任せっきりで、オスは子育てには一切協力していない感じです。この違いでペアの絆の違いが分かります。(オスメスの識別が難しいので、もしかすると逆だってあるカモ!?)
この写真をよく見て下さい。ヒナが17羽も居ます。ヒナの内、右のヒナのグループと、左のヒナのグループで大きさが違う事が分かるでしょうか。 この写真を撮る少し前、カルガモの親子二組が池の中で出会いました。連れていたヒナはどちらも10羽前後でした。すれ違う時、ヒナ達は互いに入り乱れて遊んでしまいました。親はそんな事には無関心でそのまま進んで行きました。
遊びに夢中になっていたヒナ達もそれぞれ親鳥の後を追いかけました。しかし、この時行くべき方向を間違えたヒナがいました。片方には10羽以上がついて行き、もう片方の親鳥の後には3羽しかついて行きませんでした。
このような事が、カルガモ以外の鳥でも見られるのでしょうか。自分の子孫を分散させ、生き残る確立を少しでも高める為の行動と言う事です。雑学の本から学んだ事で、専門的な用語もあったようですが、難しい事は忘れてしまいました。今度、カルガモの親子を見つけた時には、そんな事にも注意して見ると、また面白いかもしれません。
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う~ん 不思議ですね‥‥
前回の記事と矛盾するような‥‥。
子育て中の親は、鳥に限らず ほかの親の子供を育てる例は少なく、 群れ全体で子育てする動物の一部で 確認されているだけで その他は 他の親の子は育てない(排除する)と認識していたのですが。
子育て中のカルガモは他の親の子も育てる??
しかも、故意に他の親の子と自分の子を混ぜる??
そのあたりを扱った本や文献、ありますか?
ご存知でしたらご教授ください。
図書館で探して読んでみたいと思います。
投稿: おみそ | 2007年6月 3日 (日) 09時34分
私もこの記事を書くに当たって一応心当たりの本を調べてみたのですが、何処に書いてあったのか、見当たりませんでした。もしかすると、どなたかに聞いた話かもしれませんが、いい加減な話では無いと思います。事実は写真の通り、互いの親鳥はどの子が付いてこようが離れてしまおうが、全くお構い無しで、ついて来た雛を引き連れて行きました。カルガモの場合、親鳥が自分のヒナだけを面倒見るのではなく、保育園の先生の様な感じで、面倒見のよい大人が、自分の後についてくる子供の面倒を見ているのかも知れません。前回はタマタマ子供嫌いの大人達に、世間の厳しさを教え込まれていたのかもしれませんね。バンなどは先に生まれた若鳥がヘルパーとして、親の子育ての手伝いをすると言われています。エナガは自分の巣作りや子育てに失敗すると、他人の巣作りを手伝ったり、子育ても手伝うと言われています。鳥の世界はまだまだ不思議が一杯で魅力たっぷりです。
投稿: かわせみ | 2007年6月 3日 (日) 14時04分
早速のお答え、ありがとうございます。
そうですね、ヘルパーの存在は本で読んだことがあります。
まさに「子育て実習」という感じでほほえましく思いました。
親だろうが、「よそのオバサン」であろうが、雛たちが元気に育ってくれれば 全て良し!!ですね。
こちらでは繁華街ど真ん中の植物の観光施設の池でカルガモが子育てをしているそうです。
まさに手が届く距離だとか。
カルガモかあさんは上手に人間を利用しているようです。
投稿: おみそ | 2007年6月 4日 (月) 08時45分