クロハラアジサシ
麻機遊水地にハジロクロハラアジサシが入ったと連絡を頂き、行ってみました。
現地に着いたのが日没間際で、残念ながら私が到着した時にはハジロクロハラアジサシは見当たりませんでした。
代わりにクロハラアジサシが一羽いました。
西に山が有る遊水地は日没が早く、撮影を始めるとすぐに太陽は山に隠れてしまいました。
日没迫る遊水地上空をフワフワ飛ぶクロハラアジサシ

池のふちを回る様に飛んでいたので、やがて私たちの前にも回って来てくれました。

左側の翼がだいぶ傷んでいる様です。前縁は何かにぶつかったのか、襲われたのか?次列の羽も途中からむしり取られた様に欠けています。

それでも元気に飛び回って、魚も捕っていました。
やがてすぐ近くに止まってくれました。
私がクロハラアジサシとしたのはチドリ目の鳥に造詣の深い氏原巨雄氏のHPの記事を中心に、色々な図鑑を参考にさせて頂き導き出しました。(以前にも散々苦労したので、本当はパッと見でクロハラだと思いました=それがまた失敗につながるかも
)
以下はクロハラアジサシ(幼鳥)の特徴をピンク文字で書き、ハジロクロハラアジサシ(幼鳥)との識別ポイントをいくつか拾い出してみました。

①クチバシは(幼鳥だけに限りません)比較するものが無いと分かりません。また写真ではチョッとした角度で違って見えるのでこれだけでは決め手になりません。
②クロハラ(幼)はごま塩頭と書かれていますが、ハジロ(幼)はごま塩頭にはならない様ですが、例外はあると思います。
③背中の茶色から褐色の斑がまだらに見えるのはクロハラ。ハジロはベタッと一様に見えると言う事です。これも換羽の様子で違って見える事もあると思います。
④ハジロは背の色が濃く、クロハラは明るいとされています。これも比較対象するものが無いと分かりづらいでしょう。

⑤クロハラには幼羽から第1回冬羽への換羽の途中に肩羽、大雨覆、三列風切などに明瞭な鈎型斑が現れ、ハジロにはこの様に明瞭な鈎型斑は出ない様です。
⑥これはいくつかの図鑑に書かれています(矢印の位置は腰より下の上尾筒に行ってしまいました
)。ハジロでは幼鳥でも成鳥でも腰が白い。クロハラはグレーとなっています。
少し前までは一番先に気にした、頭の黒斑の目に対する位置ですが、これは最近の図鑑でも、氏原氏のHPでも幼鳥の識別ポイントにはならないと書かれています。(目より上で止まっていればクロハラ。ここまでは一部例外を除いてほとんど識別ポイントになる様ですが、だからと言って、目より下まで行っていたらハジロとは決められないようです。クロハラ幼鳥でも目より下まで行っている個体が多いからです。と言うか、幼鳥では目より上で止まっている方が珍しいかも)
その他、氏原氏の記事では見られる時期的な問題も指摘されています。
以上のポイントを勘案して私のブログではこの個体をクロハラアジサシ(幼鳥)とさせて頂きました。

更に氏原氏のHPでは、識別の専門家でも間違いを起こしていると言う事ですから、素人の私が黒白を決めつける事は出来ません。
以上すべては識別には素人の私の、個人的な意見なので、丸呑みで信じないでくださいね
『白でも黒でもどっちでもいいけど、早く羽を治して広い空へ旅立ちたいよ』
※参考にした図鑑
「フィールドガイド日本の野鳥 増補改訂版」高野伸二 著 日本野鳥の会 発行
「新版 日本の野鳥」叶内拓哉・安部直哉・上田秀雄 解説 山と渓谷社発行
「鳥くんの比べて識別!野鳥図鑑670」永井真人 著 茂田良光 監修 文一総合出版 発行
「決定版日本の野鳥590」写真:真木広造 解説:大西敏一 平凡社 発行
「日本の鳥550 水辺の鳥」解説:桐原政志 写真:山形則男・吉野俊幸 文一総合出版 発行
※参考にしたHP
「氏原巨雄の雑記鳥」より、「クロハラアジサシ幼鳥とハジロクロハラアジサシ幼鳥」
ニコンD300s Aiニッコール600mmF4 絞り開放 1/320-1/2000秒 ISO200-400 (白地署名はトリミングあり) 三脚:ジッツオGT5541LS 雲台:マンフロット516 10月19日 静岡市・麻機遊水地
(画像の上でクリックすると写真が大きく表示されます。記事に戻る時には左上の「戻る」または「←」をクリックして下さい
)
『ブログランキング』に挑戦中です
気に入って頂けましたら、下の緑色の四角を“ポチッ”とクリックお願いします

得点が上がり、私のやる気
になります
最近のコメント